夏休み日記

夏休みなので日記を書きます

8/7

私は祖母が苦手だ。

土地柄かおじいちゃんおばあちゃん子が周りに多く、小さい頃はあまりにも祖母が嫌いで私がおかしいのかと思った。それぐらい苦手だ。

ので多分この文章はアットホームなオチにならないかもしれない、すみません。


今日母が仕事から帰ってくる前に1階から夕飯ができたから食べろと聞こえた。「母が帰ってきてから一緒に食べる」といつものように返した。私は1人で祖父母と一緒に食事ができない。

しかし今日は「ちゃんぽんを3人分茹でてしまったから食べて」と言われた。流石に母が帰ってくるまでちゃんぽんを放置して食べるのは嫌なので1階に降りて確認したところ、

異様に茶色いちゃんぽんを啜る祖父、祖母から手渡される茶黒ちゃんぽん、見ただけで伸びきっているのが分かる1人分の麺のみ、巨大な中華鍋に野菜炒め…?があった。

分からない、なんでこんなに茶色いのか、中華鍋になぜ人数分の汁が残っていないのか、どういうプロセスで作ったらこの麺が生まれるのか、何も分からない。とりあえず完成しているちゃんぽんは祖父が食べている分を含めて2つなので、手渡された茶色を祖母に返し、母が帰ってきてから対応を考えることにした。


しばらくして母が帰宅し、2階から母と祖母の会話を聞いた。

祖母はちゃんぽんを作ったと頑なに譲らないが、使ったのは焼きそば麺と焼きそばソースだった。茶色いのはソースを水で薄めているからだ。あとシンプルに数が足りないのは、祖母が家族の人数を把握していないかららしい。祖母の脳内では滅多に来ない別の孫が2階に泊まっていることになっていたり、母が生まれた時点でおばあさんだった親戚の誰かがいたり、私が居ないことになったりしている。私は帰省してから5日間毎日会っているが。逆に私がいない時にいることになる事もあるらしい。祖母の脳内ではその瞬間ごとに家族の人数が変わる。


私は正直祖母のことが苦手で精神的に距離を置くようにしているので、別の種類のエイリアン的な生き物だと認識していて、少々変な事をされてもまあしょうがないね(エイリアンだし)と思うが、母は違う。

母は若い頃の祖母を知っているし、当たり前だが祖母は母にとって母なので、こういうアクシデントにまっすぐ対処しようとする。

私だったら、今日レベルの食べられないものが出てきたらとりあえずカップラーメンを食べて、〈茶〉は祖母が見ていない間に処分すると思う。かなり気になるが聞くと面倒そうだし指摘しても全忘れするのが確定なのでこれについては私だったら触れないと思う。


母は、どうして焼きそばの麺なの?今日買ってきたの?1人で買い物に行ったの?これすごい伸びてるね。あと数は?あと一人分はどうしようと思った?などと本人に聞く。指摘しても忘れるし、買い物に行ったか、どうやって作ったかはもう思い出せないのに、母は祖母を諦めない。今日の食後母は、祖母が作ったものを母の手で捨てることがどうしても出来ないと言っていた。


こういうことが、料理に限らず毎日、毎瞬間発生し続けている。

施設に預けてしまうと面会も帰宅も出来ないらしい。祖母は施設に入ったら私のことも母や祖父の事もどんどん忘れるだろうし、今のように料理や掃除が無くなれば猛スピードで悪化すると思う。


でも私ならそれでも施設に預けている。ただ自分の母がこうだったらと思うと、なってみないと分からないとしか言えない。


祖母の元の性格と認知症の相性が悪いのもあって周りの人間がとってもすり減る。(自分が認知症であることを絶対に認めない、薬の飲み忘れや今日のようなミスを指摘するとキレる等)

私が5日でこれだけきついのに母は、祖母が認知症になってから6年、そもそもこの性格の人と18年!?毎日生活しているのかと思うと凄まじい根気を感じる。


私が祖母側だったら、迷わずみんなにとって楽な方法を取って欲しいと思う。というかボケだしたら途端に死にたい。